入院6日目 術後5日目
夫と次女、長女が来てくれた。
いくら一人の時間が好きな私でも、病気の時はさすがに家族に会えるとホッとする。
娘に会えて嬉しい私とは対象に、
することなくて、退屈な病院から早く帰りたそうな次女。
加えて夫は昨日2回目のワクチン接種を終え、今日の午後になり少しずつダルくなってきたらしい。
顔見せと、追加の着替え、ペットボトルの水、用件が終わったので、早々に帰ってもらった。
私の頭痛はというと、ずいぶんよくなってきた。
しばらくなら、起き上がっていられるようだ。
点滴も外れ、食欲も戻ってきた。
だが、便意の方が、うんともスンともさっぱりなのだ。
お腹は、ガスでぱんぱんに張っている。
手術から5日も経過しているのに。
何度トイレで不発弾に遭遇したか…
音のみ…
はあ…
この日は、寝る前に下剤を2錠飲んだ。
午後から、昨日延期になった術後初の入浴の許可が下り、髪も体もスッキリさっぱりいい気分。
夜はぐっすりと眠った。
入院7日目 術後6日が経過。
昨夜下剤を飲んだにもかかわらず、中年オヤジのビールっ腹だけがどんどん育つ。
ガスで膨張したお腹は苦しいのに、朝食後も全く便意がないので、浣腸することになった。
傷口患部に直接ゴム管をさし、500mlのお湯を注入。
…くっ…
あたしゃ、傷口から、まだ血ぃでてますのんよ?
3か所切除して、さらに縫うてるらしいっすよ?
そこによ。シャワートイレのシャワーが当たるだけで暴れるほど痛い患部によ。
あーた!ゴムのチューブをぶち刺されるんすよ?
痛みのわんこ蕎麦かよ!…(素人のつっこみか!)
でもね、
人間なれるんすよね。これが。
痛みも、恥ずかしさにも、現状すべてに慣れる。
適応能力高いじゃん!って、そんな悠長なお話ではなくって、
いや。そんなお話か、うん。
はい、どーぞ。なんつってお尻突き出してチューブぶち刺されて、
痛っっっったーーー、つって眉間押さえる自分をも、数秒前から全部想定済み。
5分間我慢して出す…
少し色付いた水しか出ない…
「もう500ml追加しよっかねー」と看護師さん。
え。ご飯おかわり自由みたいな言い方されても…そんな…泣
2杯目のおかわりむなしく入れたお湯がそのまま出ただけ。
この日は看護師さんも諦めて様子をみることにした。
入院8日目 術後7日が経過。
朝食後、またガスが出そうな気がして急いでトイレに向かう。
廊下で2、3発の予発の後、
大きなガス爆発がおきた。(バスガスバクハツ、3回も言えんわ)
便器をのぞくと、一面、血の海。
はいー。
今回は、激痛です。
でも、大量の出血はナースコールで看護師さんに診てもらわないといけませんので、
俄然敷居が低くなったナースコールを押して、看護師さんを待つよね。
お尻全開、中腰、真っ赤な便器、眉間を押さえたTHE考える人…
ドア開けたらこんなカオスなトイレ風景にも慣れた看護師さんは、
「あーー、結構いっぱいでたねー。でもいい血よ。100点!問題なし!あとはお尻きれいに洗ってしばらく横になっててねー。」て。
100点の血、て。
どんな血やねん。
50点とかもあるんかな?
トイレだけに、嘆きのマートルおるん?
腹に命中すれば10点、頭を通り抜ければ50点、
(ハリーポッターと秘密の部屋 重大秘密の日記より抜粋)
じゃあ、100点はどこよ?お尻なの?
チャーだけに、嘆きのチャートルってか。(やかましわ!)
入院9日目 術後8日経過
今朝も朝食後に浣腸。
すっかりルーティン化してる。
今日も透明なお湯がinして、ちょっと色のついたお湯がoutしただけ。
いい大人が、色水遊びしとる場合かよ!
この日も、会いたいブツには会えず…
恋焦がれて何日目だろ。
そろそろ会わせてくれてもいいんじゃない?
入院10日目 術後9日目
朝食後、初の、自力便。
やっと会えた。
会いたかったー♪
でも、また便器は真っ赤っか!
ふ…
またかよ。
ナースコール、ポチっとな。
ごめんなさいねー、忙しい時間に看護師さん、お手間とらせて申し訳ない。
「うん。100点の血よー。痔の手術は出血しながら徐々に治していくもんよー」
なるほどなー。
同室のななめさんも術後一週間くらいでも出血してたもんなー。
ななめさんは、私の入院8日目の朝に退院されていきました。
「大丈夫よ!少しずつよくなるから!頑張ってね!」
と、前日の夜に挨拶をすませ、退院当日の朝は、私がおなら大ガス爆発で診察受けてる間に、
シャッと風のように退院されてました。
色々と助けていただきありがとうございます。
この御恩は一生わすれません。
無事、恋焦がれたブツ(大便)にも会うことができ、
その日からは、ブツとの逢瀬を重ねた後、毎度眉間を押さえ、
ひたすらトイレで、『考える人』になるのでした。
(痛みをこらえる時って、なぜ眉間をおさえたり、目を覆ったりするのか…わかる方いらっしゃったらぜひ教えて下さい。)
最後まで読んでくださりありがとうございます。
次回もお楽しみに。
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